どうやら最近、アニメや映画などの映像作品を倍速視聴したり、飛ばし飛ばしで観ている若者が増えているらしい。
コレに関しては過去にもTwitterで意見したことがあり、多くの共感を頂いたのだが、
これは、映画を倍速視聴することに対して私が危惧していることについてのツイートなのだが、意外と反響があった。
やっぱり、映画やアニメなどの、製作者達の努力やこだわりが詰まった芸術作品を、倍速視聴している若者が増えているのは、アニメ好きの私からするとひたすら悲しい。
ということで今回の記事では、なぜ最近になってから若者の映画の倍速視聴が増えたのかを、私なりの偏見を交えながら考察する。
この記事はこんな人にオススメ
・映画の倍速視聴が増えた原因を知りたい人
・映画の倍速視聴している人
結論:情報過多による受動ストレスの増加
結論としては、「現代にあまりにも情報が増えすぎた」という物があると思う。
情報というのは、アニメ、映画に関する情報は勿論、インターネットや本に載っている情報を含む全ての情報のことだ。
私たちはインターネットやSNSの発達によって、昔と比べてアクセスできる情報量が圧倒的に増えた。
そのたくさんの情報にアクセスできる環境にいると、あまりにも多い情報量に疲れてしまうのだ。
このような目、耳、口などからによる刺激による刺激は受動ストレスと呼ばれ、これが私たちの脳を疲れさせ、長い映像作品を観ることにも疲れさせてしまっている。
コレが私なりの結論なのだが、他にも原因はいくつかあるので詳しく開設していく。
映像作品数の増加
今は映像作品が多すぎる。
例えば、今まで放映されたアニメをすべて視聴しようと思うと、一生をかけても無理だろう。
また、映画を観るハードルも下がった。
今は映画館だけでなく、ネトフリなどのサブスク動画配信サービスで、映画、ドラマ、バラエティ番組など家で観ることができる。しかも無制限に。
だからこそ、みんな多すぎる選択肢の中で、「ゆっくり鑑賞しよう」とならずに、とにかく映像作品を処理することに集中しているように感じるのだ。
せかせかと倍速にしたりつまらないシーンを飛ばすという作品の観方は、本来の鑑賞の楽しみを見失ている気がする。
長い映像作品は疲れる
また、若者が映画を倍速視聴する理由の一つとして、「長い映像作品を観るのが疲れる」というものがあるらしい。
何も起きないシーンは退屈に感じたり、さっさと結末が観たかったり。
確かに、退屈に感じるシーンがあることもあるし、「続きが速く観たい!」という思いもわかる。
しかし、だからといってそのようなシーンを飛ばしてしまうのは間違っている。
なぜなら、そもそも映画の内容は2時間すべてを観ることが前提となっているからだ。
一見、退屈だと思っていたシーンが最後の重要なシーンの伏線になっていたりすることはよくあることだし、
そもそも倍速にしていることで、行っていることが聞き取れず内容が理解できずにストーリーに集中できなくなることが起こることがある。
当たり前の話だが、2時間の話を二倍速にしたり、飛ばし飛ばしでみていたら、その映画の製作者が映画を通して伝えたい内容、メッセージを汲み取ることが出来ないし、
そもそも映画そのものを100%楽しめていないように感じるからだ。
ここで「別にそこまでこだわって映画を観たくない…。」という方もいると思うので、そのことについては
「映画を倍速視聴することの弊害」というテーマで、また別の機会に記事にしようと思う。
趣味に使える精神的リソースの不足
そして、さっきも言ったように、現代は誰でも情報にアクセスでき、便利な時代になって映画をどこでも観ることができるようになった。
その便利さ、時代の進歩によって、逆に、人が趣味に使える精神的リソースが不足したというものもあると思う。
私たちが生きている資本主義社会は常に進化し続けていいて、それに伴って企業間の競争も激化する。
そうなると多くの労働者はその競争に参加せざるをえないので、当然、時間のリソースも精神のリソースもゴッソリ持っていかれる。
その後に家に帰って映画を2時間も観るのは確かにキツイ。
現代人はあまりにも忙しすぎて、頭を空っぽにして映画をゆっくり鑑賞するということができなくなっているのだ。
映画を観ることのハードルが下がった
これも便利になった現代特有のものだが、サブスク動画配信サービスが発達したことによって、映画を見るハードルが格段に下がった。
それにより、そこまで映画が好きではない、いわゆる””オタク””ではない人まで、なんとなく「とりあえずサブスク登録してるからなにか観るか~」みたいな軽い気持ちで映画を見る人が増えているのも、
倍速視聴をしている人が増えている原因であると思う。
その映像作品に対して何の思い入れもなく、とりあえず鑑賞するというよりは作業という感覚で映画を観ているように感じる。
まとめ:現代人は疲れているから、長い映像作品を観ることが出来ない。
まとめとしては、
・映像作品数の増加による、「より多くの作品を観たい!」という感情
・長い映像作品は疲れる
・趣味に使える精神的リソースの不足
・映画を見ることのハードルが下がったこと
これらが、私が思う映画やアニメなどの映像作品を倍速視聴する人が増えた原因だ。
これら4つの中でも主な原因は、現代人は、この便利で発達した社会の情報量の多さに疲れており、それによって「長い映像作品をゆっくり鑑賞する」という余裕がなくなっているのだと思う。
私たちはスマホの画面を見ているだけでも、目に入る情報量が多すぎるとストレスがたまる。これが受動ストレスだ。
しかしそのストレスは目に見えず、知らず知らずのうちに疲労が慢性化していくので、
今まで観ることのできた映画やアニメなどの映像作品すらも観ることが出来なくなってしまっているのだ。
また、コレは読書や他の娯楽についても同じことが言えると思う。「昔は小説が読めたのに、今は読めない」など、とにかく長い作品を見ることが出来ない若者は増えている。
以上が、私の偏見にまみれた考察だ。
次回は、「映画を倍速視聴することの弊害」について記事を書いてみたいと思う。
それでは。
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