【手ぶらで生きる】余計なモノを減らして心の余裕を作る【書評】

読書

モノや情報が増えすぎた現代。映画やアニメも一生涯ではすべて見ることが出来ないほどあり、まさに私たちの生活はモノと情報に溢れすぎている。

そんな中で、ミニマリストのしぶさんが書いたこの本は、今の私たちにとって、今の生活を改めて考えさせられる内容が詰まっている。

このしぶさんのミニマリストっぷりは本当に凄まじい。

家には冷蔵庫もカーテンもテレビもない。

正直「やりすぎだろ…。」と思った(笑)。

私は別にミニマリストにはなろうとは思わないが、非常に参考になる実践的な考え方があった。

今回は、全50項目あるうちの、私が特に参考になった部分を6項目に絞って紹介する。

毎日同じ服を着る

洋服は私たちは毎日どのように選んで着ているだろうか。

特に若者は見た目に気を遣うので、「今日はこの洋服とあのズボンとこの帽子かな。」というように、服選びに時間をかけてファッションを楽しんでいるのではないだろうか。

しかし、著者は毎日同じ服を着ているという。気に入った服を厳選して、それだけを毎日制服のように着て、「服を選択する脳のリソースを省いている」ということだ。

人は1日に9000回もの選択を行っているらしい。

何を食べるか、何を着るかなど。この選択は多くなればなるほど、積もり積もってストレスになる。

決断疲れというヤツだ。

また、毎日同じ服を着るということが最初から決まっていれば、ファッション、コーディネートに使うお金や時間を節約でき、将来の自分のために自己投資をしたり、自分のやりたいことだけに集中できるというわけだ。

ただ、ここで私が言いたいのは、「オシャレが本当に大好きで、服にお金をかけるのが充実感があって楽しい」というのなら、そこで無理して欲求を抑える必要はないということだ。

この本の著者は病的なほどのミニマリストなので(失礼)、すべての人間に言えることではない。

まぁ、私のようなファッションに無頓着な人間は、この「着る服を厳選して、それを毎日着る」というのは非常に参考になるのではないだろうか。

増やすなら「投資になるモノ」を選ぶ

ミニマリストは「できるだけ少ないモノで生活する」ものだが、

物を増やす場合は、「投資になるもの」「価値を生み出してくれるモノ」を買う。

例えば、iPhoneは年々性能が進化し続けている上、私たちの生活では欠かせないものだ。

なのにバッテリー駆動時間が短く、防水機能すらない古いモデルのiPhoneを使っているのは、時間の浪費である。

私たちはスマホを24時間持ち歩いて生活しているので、その分携帯にはお金をかけたほうが価値があるし、時間効率も良い。

まずは「本当に自分に必要か」を吟味して買うこと。そして不要だと判断した場合はすぐに売ること。不用品を家においておくのは時間もスペースももったいない。

消費する側から生産する側になる

なんとなく給料をもらったから買い物をする、なんとなくでダラダラテレビを見続ける、気が乗らない飲み会に参加する、などなど。

このような消費は、一時的な快楽は得られるが、後に空虚な気持ちになるし、幸福につながるとはいえない。

いわば不健康な幸福だ。

本来は健康な快楽で解消されるべきなのに、即効性が高く気軽な「不健康な快楽」に頼り切ってしまっている日本人はあまりにも多い。

では、モノや時間の浪費でストレスを発散する「不健康な快楽」から脱し、「健康な快楽」を得るためにはどうすればよいのか。

それは「消費する側から生産する側に回る」ということだ。

消費はお金を払って「与えられる側」になることだが、

生産することは、自分で生み出して「与える側」になることだ。

後者の場合は、

  • SNSで自分の趣味について動画や文章、写真などの形で公開する
  • 家族や恋人などの大切な人と時間を過ごす
  • 本やアニメ、映画の感想をブログに書く

私が今こうしてブログで書評をしているのも、「生産している」という行為だ。

ブログは即時的な快楽はないが、充実感、達成感など、まさに健康な快楽が得られる趣味だと思う。

「消費は飽きる。お金を使うことで幸せを感じる人は一生、幸せになれないし、奴隷的な人生を歩むことになる。」

こう本書では書かれていた。

お金を払い続けてモノの奴隷になるか、自分の人生を自分でコントロールするか。

それはあなたの選択次第で決まる。

予防にお金をかける

本書では、「みんなもっと病気や不調などの”予防”にお金を時間をかけるべきだ」と書かれている。

健康保険などに入って月に何万も払うよりも、予防、つまり「今」に投資するべきだというのだ。

コレに関しては私も同意。

健康な身体が最大の資産であり、幸せはそれなしではありえないものだからだ。

今は健康に関する書籍や、専門家がSNSで情報発信していたりなど、溢れかえっている。

今の時代は気軽に健康になるための情報を入手できる。

ウォーキング、ジムに行って筋トレをする、普段の食事では足りない栄養素をサプリメントで補うなど、自分のできることから、健康に対しての意識を高めていってほしい。

何が嫌いかをハッキリさせる

本当は嫌いだけどなんとなくで付き合っている人がいたり、別に好きでもないけどルーティーンになっているからしている行為などはあるだろうか。

そこで本書では「何が嫌いかをハッキリさせて、自分の好きを尊重すべきだと言っている。

確かに、好きなモノやコトだけに私たちはつい目が行きがち。

しかし逆に、嫌いなものをハッキリさせて、それに対するお金と時間を、自分の好きなことに費やしたほうが、より幸せな人生を歩めるのだ。

ネガティブなワードなだけに避けられがちだが、「嫌い」という感覚は大切にすべきなのだ。

まとめ:モノを減らすことで迷いをなくし、大切なモノに集中する

本書では50の実践的な、より良い生き方に関する項目が載っているが、すべての信念は一貫している。

それは「モノを減らすことで迷いをなくし、大切なモノに集中する」ということである。

というのも、社会は日々進化し続けており、私たちの生活も便利になってきている。

モノや情報も大量にあふれており、私たちはそれについていこうと必死だ。

しかし、それではただ周囲に振り回されているだけの人間になってしまう。

著者のしぶさんは、ミニマリストという一つの信念があり、それによって自分なりの幸せを見つけた。

全員がミニマリストになるべきだとは言わないが、「この時間、モノって本当に必要なのかな?」と一度深く考える習慣を身につけたい。

こういった習慣が身につくと、自分にとって大切なものとそうでないものがハッキリわかってきて、自分の信念、軸のようなものが出来てくる。

それがあれば、周囲のモノゴトに振り回されることなく、主体的にものや時間を適切に使いこなすことができるだろう。

それでは。

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