世界と比較することで見えてくる日本人の国民性

読書

私たち日本人は、世界からどう見られているか、

近年、グローバル化が進んでおり、国内のことだけを知っていても、世界情勢について知識がなく、何も準備をしていなければ、自分の仕事や生活に悪影響を及ぼしかねない。

日本のメディアは閉鎖的

まず、日本のメディアは非常に閉鎖的である。このような日本に影響をおよぼすような物価や輸出入に関するニュースも大きく取り上げられない。

北米でも欧州でもシリアの紛争が夜のニュースのトップを飾ったり、新聞で取り上げられることが当たり前になっている。中東の情勢が自国の通貨やビジネスに大きくい影響するからだ。

このような国際的なニュースを常にチェックすることは、自分たちの生活にかかわることゆえのきわめて当たり前のことなのだ。

ところが、日本ではこういう国際ニュースは取り上げられず、

取り上げられることといえば、「ヒグマに襲われた」「あおり運転事件多発」のような、海外ではゴシップ新聞に載る程度のトピックが、大々的に取り上げられてしまうのだ。

テレビや新聞で取り上げる海外の情報は本当にごく一部。またその多くが日本人に都合よく編集された情報ばかりだ。

昨今、日本をやたら過剰に称賛するような番組が多いのもその現れである。

日本が平和ボケしていると言われる所以はここにある。

日本人は海外のニュースに全く興味がない。

というのも、また国内市場がある程度大きいため、国内市場だけで食べていけるので、海外のことを知らなくても困らないのだ。

海外へ出稼ぎにいくこともないし、海外資産を必要としない人も少なくないだろう。

また、日本は隔離された島国であり、在留外国人率が他の先進国と比べて少ないため、海外の情勢など自分とは無関係という感覚が強いのだ。

そして、もう一つ言えること。

日本人は、「長いものには巻かれろ」体質の人が多く、自分の人生にシビアな目を持って向き合わず、危機感を抱くことがないのだ。

それが顕著に表れているのが、仕事や雇用、そして自己成長への意識の低さだ。

仕事は、会社から与えられるものだと信じて疑わず、自ら仕事を生み出したり独自のスキルを身につけるために自己投資するような人はごく少数だ。

一回、会社に勤めてしまえば、一生食いっぱぐれることもなく、受け身になって呑気な姿勢でいると、人生を破綻させるということになりかねない。

昨今、某ウイルスの影響で失業して、なんの準備もしておらず仕事をなくした人が困り果てているのが良い例である。

自身の雇用というきわめて重要なことに対しても、受け身の日本人には、年金や社会保障、日本経済が置かれている状況にも無関心で、なんとかなるだろうという楽観的な意識を持っている人が多い。

インターシップの海外と日本の価値観の違い

諸外国、特に北米や欧州北部でのインターンシップというのは、ある程度スキルのある若い人をお試し雇用という形で短期間雇い、実力があれば採用するという仕組みだ。

日本のインターシップと違って、仕事を丁寧に教えてくれるわけではないし、即稼げるスキルや経験がない人には給料を全く出さない。むしろ経費はすべて自己負担である。

研修費用を徴収する会社も少なくない。

このことを知っている日本人はどれくらいいただろうか。

外国から見た日本の現状

海外では常識的に知られていることでも、日本人が知らないということは多い。

多くの日本人が抱いている”スゴイ日本”のイメージはあまりなく(もちろん、日本にも世界に誇るべき文化がたくさんあることは事実だ)、世界で最も高齢化と少子化という問題に直面する大変厳しい状況に置かれた先進国である。

これが外国での日本に対する認識である。

また、日本は莫大な借金を背負っている。他の先進国はこういった借金をへらすために政府の支出を削っているのにもかかわらず、日本はそんな事お構いなし。

オリンピックや豪華な公共施設に莫大な資金を注ぎ込んでいる日本は、他の国の人の目には奇異に映っているのである。

なぜ日本人は「誤報」を信じやすいのか

日本人の性質として、与えられた情報を疑うことがなく、言われたことは素直に信じてしまうので、非常に騙されやすい人々であると言える。

これは日本におけるマーケティングの手法を見ていてもよく分かる。

芸能人や有名人に商品を使ってもらい宣伝してもらうと売れることが少なくない。

最近では、日本ではなく他の先進国も、このような「インフルエンサーマーケティング」が利用されているが、日本ほどの効果は見られない。

一般的には、イメージやユーモアで商品やサービスを宣伝するのが一般的だ。

では、なぜ日本ではこういった手法がウケてきたのかというと、やはり日本人が受け身であるからだ。

小さい頃から、先生や親が言ったことを忠実に守ることが良いことだとされ、自分の意見を主張することはそれほど重要視されていない。

ところが、他の国では、自分の意見を主張し、まず見聞きしたものは疑うというという教育を受けるので、日本のようにインフルエンサーマーケティングは簡単に通用しないのである。

日本人は基本的に受け身で主体性がない。

自分の人生に対してシビアな目線を持つこともなく、「まぁ国や会社が守ってくれるだろう」と楽観視しており、自衛の意識もない。

日本人には良い点もある。

しかし、悪い性質から目を背けてはいけない。

この記事が自分を見つめ直す機会になれば嬉しい。

それでは。

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