三宅日向:過去の傷を乗り越え、宇宙よりも遠い場所へ

三宅日向は私にとって最も印象的なキャラで、ブログとTwitterのアイコンにするほど好きなのだけれど、

今回は、そんな三宅日向の性格、そしてつらい過去を乗り越えるまでの軌跡を、私なりの考察も交えながら整理していく。

この記事はこんな人にオススメ

  • 「三宅日向ってどんな人?」と気になっている人
  • アニメを観て三宅日向が好きになった人
  • 三宅日向はこのアニメにおいてどう変化したか

三宅日向の性格

三宅日向。

年齢は16歳だが、高校をとある理由により退学して、勉強とバイトを両立させており、志望校の模擬試験の判定はすでに合格圏内とのこと。

高校に通っていないのにもかかわらずここまで勉強とバイトを両立できるという優秀さ。

性格は活発で明るく、4人の中のムードメーカー。

天然なキマリや報瀬のツッコミ役でもある。

常に周りに気を遣っていて、人当たりもよく、雰囲気づくりがとても上手い。

しかし、天真爛漫のように見えて、実は誰よりも繊細で傷つきやすい心を持っている。

暗い自分を見せたくない

三宅日向は常に周囲の人々に気を遣って楽しませる明るい性格。

しかし、そんな日向は、自分の話を3人の前でしたことはなかった。

高校はなぜやめたのか、過去に何があったのかなど、そういった話を誰にも打ち明けたことがなかった。

「暗い自分を見せたくない」という思いがあったのだろうが、周囲のことに気を遣い過ぎて自己主張がうまくできない部分もあった。

三宅日向の過去

日向が高校をやめた原因は、部活での人間関係のトラブルだった。

1年生でありながら陸上部のレギュラーに選ばれた日向。

まだ1年生だった日向は上級生に気を遣って、

「私なんかでいいのかな…卒業が近い3年生に譲ったほうがいいんじゃないか。」

と、同じ部活の同級生の友人に相談。

しかし同級生の友人は、

「大丈夫だよ!そこで気を遣ったら逆に3年生に失礼だよ!」

と、日向のレギュラー選抜に対して肯定的で、表面上は応援していた。

実際、3年生は日向がレギュラーに選ばれたことに不満を持っていて、

日向の同級生にも「あの子(日向)にレギュラー辞退するように何も言わなかったの!?」と怒る。

そこで同級生は言う。

「いや、私たちはあの子に『やめた方がいいよ。』って言いましたよ~!でも全然聞かなくって~!」

そう、日向のレギュラー選抜を肯定していたはずの友人は、日向を裏切って嘘をついたのだ。

その会話を偶然聞いてしまった日向。

そこで全てがどうでもよくなり、高校をやめたのだった。

第三者目線からすると、「退学するまでのことか?」とは思ったのだが、女子高生という思春期の多感な時期は、この程度のトラブルでも心に深い傷を負ってしまうのだ。

日向は、高校にいるときも部活では優秀だったし、高校を退学してからも、バイトをしながらも受験勉強に励むという、自分を律して努力ができる姿勢がある。

しかし、そういった優秀さはときに人を不快にさせ、嫉妬の対象になることもあるのだ。

周囲に気を遣いすぎる性格

退学してからバイトをしている時に報瀬とキマリに会い、そこから南極を目指す仲間として加わった日向。

そして結月も加わった4人の中でも、日向は周囲に気を遣う。

作中の第6話でも、日向はパスポートをなくしてしまい、その際に

「私は後から行くから、3人で行ってきなよ。」と言う。

本当は4人全員で生きたいはずなのに、それを主張できない。

そう、日向は過去のトラウマから、他人の顔色を伺うクセが治っておらず、うまく自己主張ができていなかったのだ。

しかし報瀬は頑なに「絶対に4人で行く!」言い、意地でも日向を置いて先に行こうとしなかった。

ここが日向のトラウマとの決別の分岐点のなったのだと思う。

「ここまで自分に対して嘘もつかず、まっすぐ向き合ってくれる人なんだ。」という報瀬への印象の変化がここにはあった。

過去との決別

しかしまだ日向の傷はまだ癒えちゃいない。

明るく振る舞うことで、心の中の暗い自分をずっとごまかしていた。

そんな時、部活のトラウマと向き合えずに逃げ続けていた日向に、思わぬ展開が待ち受ける。

作中の11話。

大晦日に予定されている南極と日本をつなぐ中継放送のテストをしている4人。

そこでなんと、その中継の話を聞きつけた日向のかつての部活の友人(?)が、「日向と会いたい」とやってきて、日向に話しかけようとしたのだ。

思わぬ相手に日向は動揺。それと同時に心のなかでは大激怒。

その様子を観てしまった報瀬は、やはり「日向は何かを隠している。」と詰め寄る。

それに折れて、初めて日向は3人に過去を打ち明ける。

報瀬はその話を聞いて怒る。

そしてここからは伝説の名シーン。

日向が向き合えずにずっとモヤモヤしていたのにもかかわらず、

報瀬はまっすぐに、

「日向はもう、とっくに前を向いて私たちと歩きだしているから!

あなた達は、そのもやもやし気持ちをずっと抱えたまま生きていきなよ!それが私の友達を傷つけた代償だよ!」

と言い切る。

ここで初めて、いつも明るく笑顔な日向が涙を流す。

今まで心の中で抱えていた過去のトラウマと決別し、抑え込んでいた感情が溢れ出てきたのだろう。

ここで初めて日向は、過去のトラウマと向き合い、その壁を乗り越え、仲間とともに前を向いて歩くことができるようになった。

このアニメは、「南極」という一つの目標に向かって奮闘する女子高生のアニメだが、

メインキャラのすべてがこのように何かしらのトラウマやコンプレックスを抱えていて、南極を目指す過程でそれらを克服していくのが実は最大の見所。

他のキャラについても解説しようと思っているので、乞うご期待。

それでは。

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